フィンランドは「お母さんにやさしい国ランキング」や「男女格差ランキング」などで1位となっています。
「フィンランドは子育て支援がすごいらしい」ということはテレビやニュースなどで紹介されているので、何となくご存知な方もいるとは思いますが、実際どのような支援があるのでしょうか?
今回はそんなフィンランドの子育て支援についてご紹介いたします。
フィンランドってどんな国?
大きさや人口
フィンランドの大きさは日本とほぼ同じで、約550万人が生活しています。
フィンランド人の性格
あまり知られていませんが、フィンランド人は日本人ととても性格が似ていて、どちらかといえば「控えめでシャイ」な性格を持つ人が多いと言われています。
銃の保有が世界第3位
意外とビックリするのが、銃の保有が世界第3位(猟銃がメイン)ということです。
サンタクロースの生まれた国
これは有名ですが、フィンランドはサンタクロースの生まれた国でもあります。
フィンランドの子育て事情
マタニティボックス
マタニティボックスとは?
出典:Finnish Baby Box: フィンランド・ベイビー・ボックス
フィンランドでは出産予定のすべての母親に対して、無料で「マタニティボックス」という物を配布しています。箱の中には赤ちゃんが生まれてから1年間の間に必要な様々なアイテムが入っています。また、マタニティボックスは現地の企業により考案・製造されており、デザイン性や質に関して高い評価を受けています。
マタニティボックスの歴史
マタニティボックスは、1980年代から配布が始まりました。当時のフィンランドは非常に貧しく、乳児の高い死亡率が問題となっていました。
そんな問題を解決するために配布されたのがマタニティボックスです。当時は貧しい家庭(低所得)にのみ配布されていたようです。箱に入っている様々なアイテムを使うことによって、赤ちゃんに必要なケアができるようになりました。
現在フィンランドにおける乳児の死亡率は、世界でも有数の低さとなっています。
何が入っているの?
出典:Finnish Baby Box: フィンランド・ベイビー・ボックス
マタニティボックスの中には、赤ちゃんが生まれてから1年間の間に必要なものが50種類近く入っています。
例えば下記のようなものが入っています。
- ロンパース
- カバーオール
- ズボン
- ダウン
- 上着
- 靴下
- ミトン
- 寝具
※4種類の異なるサイズが入っています。
これらの品物が無料でもらえるなんて素晴らしいですね。
ちなみに品物が入っている箱は、なんとベビーベッドとしても使うことができます!
デザインだけでなく、実用性も考えられて作られているので本当に便利ですね。
子育てに関する社会保障制度の一覧
フィンランドでは下記のような子育て支援に関する手当があります。
妊娠補助金(もしくはマタニティボックス)
子どもが生まれることによって増える出費を補助します。日本の出産育児一時金のようなものです。親は国から170ユーロか、先程紹介したマタニティボックスのどちらかを選んでもらうことができます。
母親手当
産休に入った日から約4ヶ月間、月給の約70%がフィンランド社会福祉局からもらうことができます。
特別母親手当
母親の仕事の内容によっては、妊娠発覚後すぐに仕事を中断する必要があります。
※例えば化学薬品などを取り扱う仕事など
仕事を中断した日から通常の産休に入るまでの間、特別母親手当が支給されます。
※支給される金額は母親手当と同じく約70%程度
父親手当
育休は合計して54日間、父親手当が支給される。
育休は連続して取得するか、分けて取得するかは自由。
※支給される金額は母親手当と同じく約70%程度
育児手当
母親手当、父親手当の支給が終わった後、フィンランド社会福祉局から158日分(約半年間)の育児手当をもらうことができます。
※支給される金額は各種手当と同じく約70%程度
児童手当
子どもが満17歳になるまで、毎月児童手当がもらえます。
もらえる金額は子どもの人数によって変わります。
子どもの人数 | 支給額(ユーロ) |
---|---|
1人 | 95.75(約12,500円) |
2人 | 105.80(約14,000円) |
3人 | 135.01(約18,000円) |
4人 | 154.64(約20,000円) |
5人 | 174.27(約22,000円) |
※6人目以降は5人目と同じ金額
まとめ
今回はフィンランドのマタニティボックスと子育て支援の実情を紹介いたしました。フィンランドでは無料で配布されているマタニティボックスですが、日本で購入することもできます。
これから出産を予定されている方や、出産祝いを検討されている方は、是非一度チェックしてみてくださいね。